コロンビア大学のSIPA (School of International and Public Affairs)で、2024年春学期に履修したコースの第四弾です。
今回はCost-Benefit Analysis(費用便益分析)です。要は、かかるCost(費用)と比較して、どれだけのBenefit(便益)があるかを分析する学問です。
基本情報
- コース名:Cost-Benefit Analysis
- 単位数:3
- 分類(※1):Specialization (Data Analytics & Quantitative Analysis)
- 講師:Eva Weissman
- 評価方法(※2):Participation (15%), Problem set (5%), Midterm exam (15%), Final exam (15%), Final Project (50%)
(※1)SIPAのカリキュラムについてはこちらの記事をご覧ください。
(※2)今学期はキャンパス内のデモの影響により、FinalがOptionalになったため、MidtermかFinalのどちらか高い方が(おそらく30%で)成績に反映されることになりました。
コース内容
Midterm Exam(コースの前半)まではCost-Benefit Analysis (CBA)の全体的なフローを学び、Final Examまでは具体的な事例を分析するコースになります。
Final Projectにおいて、自分で決めたテーマのCBAを行うため、この点については非常にプラクティカルだったと感じています。私は2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」のCBAを行いました。
ちなみに、Midterm後すぐのクラスで、2001年にノーベル経済学賞を受賞したJoseph E. Stiglitzが、著書の1つである"The Three Trillion Dollar War: The True Cost of the Iraq Conflict"について講演をしてくれました。
難点
Cost-Benefit Analysisというサブジェクトはとても重要である一方で、講師のEvaの教え方が雑でわかりにくいです。学生からの質問にちゃんと答えないことがよくありました。また、ロジスティックスもTAに任せっきりであるため、正直あまり信用できなかったです。例えば、このコースでは宿題であるProblem setが1つだけ課され、この内容がほぼMidtermの中身になるとTAには言われていたのですが、実際はほとんど全然違う問題がMidtermで出題されました。ちなみに、彼女は学生からのメールにほとんど返信しません。
さらに、宿題が上記のとおり1つしか存在しないため、実際にどのような計算をしてCBAを行うかのOutputの練習がほとんどありません。そのため、自分でCBAについてガリガリ勉強する意欲が旺盛である方でない限り、このコースを履修するメリットは少ないのかなと思います。
※これまでに書いた記事はこちらから参照いただけます※