アメリカ留学体験記 in NYC

Nagaです。コロンビア大学国際公共政策大学院で2023年9月から学生をしています。

2023年秋学期の履修コース① 〜Politics of Policymaking: Developing Countries in Comparative Perspective〜

今回から4回に分けて、コロンビア大学のSIPA (School of International and Public Affairs)で私が2023年秋学期に履修した4つのコースについて概要を説明します。第一志望かどうかはともかくとして、SIPAに興味のある方は、どんなコースがあるのかを事前に知っておくと出願にとても有利なので参考にしてください。

今回は政治学です。

基本情報

  • コース名:Politics of Policymaking: Developing Countries in Comparative Perspective
  • 単位数:4
  • 分類(※1):MPA Core Curriculum
  • 講師:Rumela Sen
  • 評価方法:Student participation (20%), Policy tools (30%), Op-Ed (20%), Policy Memo (30%)(※2)

(※1)SIPAのカリキュラムについてはこちらの記事をご覧ください。

(※2)Policy tools、Op-Ed、Policy Memoについては後述。

コース内容

主に発展途上国で起きている社会問題について、講義内のディスカッションや宿題の論文(①Policy tools、②Op-Ed、③Policy Memo)を通じてどのようなアプローチができるかを検証しました。全体的に広く浅く、という講義なので、深い学びはありませんでしたが、政治学を学んだことのない人間としては、新しい知識を吸収するという意味で割と好きな講義でした。

Policy Tool 

Policy Toolとは、社会問題を解決する際にPolicy Actor(政治家や官僚)がとる政治的手段のことです。例えば、政策とその政策効果の因果関係を解明するランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial (RCT))がこれにあたります。課題の論文では、RCTを含むPolicy Toolがどのような問題点を含有しているか、どのように活用すべきかなどを論じました。

Op-Ed

Op-Edとは、通常、新聞社の影響下にない外部の人間が、ある社会問題に対して自分自身の意見や見解を述べる論文です。自分でトピックを選べるので、私は精通している教育政策について書くことにして、"How to Approach Evidence in the Process of Making Education Policies in Japan"(日本の教育政策の立案過程においてどのようにエビデンスに迫るか)という題で論文を書きました。

Policy Memo

Policy Memoとは、ある社会課題を解決するための政策を提案するための文書です。そのため、①どの都市で②どのような問題があって③どのように提案する政策で解決するのか具体的に述べる必要があります。この課題でもOp-Edと同様に自分でトピックを選ぶことができましたが、せっかくニューヨークに住んでいるので、この都市で今一番問題化している移民問題に係る政策提言をしました。3,000文字くらい書く必要があったので骨が折れましたが、新しい知見を得るとてもよい機会だったと思っています。